とにかくおすすめな「情熱プログラマー」
エンジニアのChad Fowlerさんが自身の経験を元に、エンジニアがどう生きていくべきか、について書いた本です。
技術革新によって自分の仕事がなくなるかもしれない、あるいは稼げなくなるかもしれない、という危機にさらされ続けるエンジニアという職業においては、戦略を持ってキャリアを築いて行くべきだ、というのが著者の主張です。
そのため、下記に示すようなエンジニアにとって必要な戦略を教えてくれます。
- どんなスキルを磨くべきか
- スキルの身につけ方、磨き方
- スキルを仕事にどう活かすか
- コネクションの作り方
- などなど
とにかくおすすめな理由
どんなレベルのエンジニアでも学びがある(はず)
エンジニアとしての仕事を初めたばかりの人が読むのが一番学びがあると思うが、対象の読者は特に絞られていない。
おそらく、実務をある程度長くこなしてきた人から見ても、そんなの当たり前じゃんっというようなことはあまり書いていないと思う。それは、ジャズミュージシャンからシリコンバレーの第一線で働くことになったChad Fowlerさんならではの気付きと洞察が散りばめられているからだ。
ハートに火が点くことが書いてある
この本に書いてあることを、言われるがままに実践できる人は少ないと思う。それくらい、高い目標を目指すように訴えかけてくる。ただそれが嫌味っぽくなく、なるほどたしかにと思うような文面で書かれている。
本当にいろいろな面からエンジニアに必要な能力についてかいてあるので、人によって感銘を受けるポイントは違うと思う。 私が特に印象に残っている文章を引用する。
変容するIT業界で生き残るスペシャリストはこんな人だ。例えば.NETのスペシャリストは、.NET以外に何も知らないことのいいわけではない。.NETについては権威であるような人だ。IISサーバがハングして再起動する必要があるんだけど・・・・・・「お安い御用だ」Visual Studio .NETとソースコントロールの統合をしたいんだけど・・・・・・「方法を教えてあげよう」よくわからないパフォーマンスの問題で顧客がカンカンだ・・・・・・「30分くれ」
これが君の意味するスペシャリストと違うなら、どうかスペシャリストを名乗らないでほしい。
これは、スペシャリストについてのセクションに書かれた一文だ。スペシャリストとはどんな人を指すのかについて書いてある。この文章を読んで、どんな印象をもっただろうか?耳が痛い、そんなやついるわけない、そんなレベル求められてない…人によって感じることは様々だと思う。
わたしの場合は、「自分はまだまだ甘かった。」だった。 また、「あ、そうか、そこを目指せばいいんだ」とも思った。
目標が明確になる
キャリアって、一体どこを目指せばいいのかわからず、迷子になることがよくあると思う。この本は、あなたが次になにをすべきなのかのヒントをくれる。できるだけ迷わないように、自分が何を学ぶべきなのか的が絞れるように手助けしてくれる。
やる気ブースターとして活用しよう
情熱プログラマーに書いてあることは本当に意識が高いし素晴らしい。それだけ聞くと、そんな情熱ないよとか、自分には無理だとか、思うかもしれない。そういう人こそこの本を読んでほしい。
確かに、実行に移すのが難しいこともたくさん書いてある。でも、決してやれないことではない。勇気を持って人脈を作り、師匠を見つけ、弟子を取り、達人になっていくことはあなたにもできる。きっとハートに火がついてプログラミングを頑張れる一言が書いてあるはずだ。